「短刀」と花嫁

「短刀」は人々の生活を支える道具として身に付けるようになり、護身用として武士たちも日常的に携帯するようになったと言われておりますが、戦いの場においての接近戦などでの活用が見込まれるとともに「腰刀(こしがたな)」などの呼び名のもとに多くの武士たち間で携帯されるようになったそうです。「短刀」と呼ばれものは、現在においては約30 CM 以下の短い刀をそう呼ぶそうです。「短刀」には、日本刀の特徴などとも言われる曲線美は見られず、多くの場合が「平造(ひらづくり)」などとされる反りのないタイプの刀剣であります。「短刀」は接近戦などに備えるための護身用としてだけではなく、人生のターニングポイントとされるお祝い事やハレの日などにおいて贈答用や宝物として価値あるものと重宝されてきたようです。「短刀」は護身用としての「守り刀」の意味合いが強いと思われがちですが、自らの命を託するための道具でもあったようです。お守り刀として花嫁が「短刀」を花嫁衣裳に忍ばせる風習は、現在でもその名残がみられます。

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